4,5,6月の活動のまとめ in Toronto

学んだことって何?って聞かれたらなんて答えるか。

⇒カナダ・トロントの文化・社会を教育現場から見ることができた。その中で、地理教育ってこんなに面白くて学びがいのある教科なのか!ってなって、その可能性と重要性に気付いた。

 

 

具体的になに学んだ?

①教育現場から見るカナダの国民性、そして文化

実際の学校現場どんなもんなのか。

正直、カナダの教育現場もどこまで多様かつインクルーシブな社会の実現にフォーカスできているのかは、学校による。白人系の小学校と高校を見学したが、特に特別な異文化理解の教育を施しているわけではないし、先生方からも説明は受けなかった。むしろ、親がポリティカルな力を持っていて、口出しされてしまうような大胆な教育はなかなかできないということも伺った。異なるバックグラウンドを持った子供たちが集まる学校とはあまりに違った。

 

ただ、社会の中にすでに様々な文化を持った大人が存在していて、それぞれのコミュニティも出来上がっていて、子供たちにとっては「目の前に異文化がすでにたくさんある」というのがカナダの社会。はっきり言ってしまえば「寛容」というよりは「慣れ」に近い。そんな「目の前に異文化がすでにたくさんある」なかで、カナダ人としてのアイデンティティを見つけ出して確立するのってたぶん難しい。

 

それでいてカナダ人は、自国愛がすごい。

Canada day での、年齢・バックグラウンド関係なく国の誕生日を祝う空気は、本当に印象深いし、国としてまとまりを持つという意味で良いものを見た気がした。

 

 

 

②国際理解教育としての地理教育の可能性

いろんなバックグラウンドを持った生徒たちに対しての教育法。例えば英語をまだそんなに話せない移民の子供たちのために、学校によっては英語のクラスがある。彼らの先生は、生徒の出身国についての知識はもちろんのこと、世界の国々についての知識を駆使して、生徒たちをクラスへ引き入れようとする。方法はさまざま。地図を用いるだけでなく、異文化の垣根を越えて交流しやすい、食べ物・音楽・芸術・スポーツについての実習を積極的に取り入れている。生徒はいとも簡単に心を開いて溶け込むようになる。そこに国際交流を超えた、自分のバックグラウンドを伝え、相手のものを知るという事の大切さを見た。

 

また、カソリックスクールにおいてはフィリピン系の子供たちが一番のビジブルマイノリティで、その子供たちのもともとの国と移民について学ぶ地理の授業の一環として特別カリキュラムが開発・実用されていた。この授業を通して、学校内のインクルージョンをプロモートしようと目的づけられていたのがとても興味深かった。日本の国際理解教育に通ずるものがあるのではと感じた。

 

 

 

③本、教科書、教育本の大きな役割

 特に小学校低学年から、積極的に読み聞かせや本を用いての授業がたくさん見られた。ハイライトはOLA(Ontario Library Association)によるVoting day。子供たちの読書を習慣づけるためのイベントで、全ての公立学校にて投票が行われる。他の記事でも書いているので、あまり細かく触れないが、本を読むことによる良い影響は計り知れないなと、自分自身の英文読書経験も踏まえて思う。

公立の図書館では子供向けの読書ツアーのようなものも開かれるみたい。

 

 

学びたかったことを学んで、深められたか?成功か失敗か?

⇒自分の中では失敗。自分の出したかった成果・結果に結び付けられなかったから。地理教育でlesson plan 作りたかったんだけど、現場経験あまりできなくて作るのやめてしまった。多からず発見を元に、ネットで調べたり、持ってる知識量でごり押しすることもできたけど、なかなか実用的なものにできないとなるとあまり意義を見出せなかった。

 

 

なんで成果に結び付けられなかった?

コミュニティを広げて活動することがうまくいかなかった。

一旦自信を失った。

⇒3か月の活動の中で、信頼関係を最大限築けなかったり、逆に壊したり、一人前として振舞えなかったりして、一回完全に意気消沈した。

自分に勝てなかった。

⇒一流になりたかったら、プロフェッショナルになりたかったら、結局、自分を乗り越えていくという事。それができるかできないか。夢があるかないか。おれは一流の「日本を知る人」になりたい。

 

 

これから何学んでいく?

日本の国民性、そして文化。教育から日本好きを育てるために。

 

・「社会問題を引き起こす背景にある日本文化・国民性とその成り立ちを明らかにし、教育的アプローチを見出す」

・「教育的アプローチにおいて社会に対する当事者意識をプロモートする」

・「文化的側面から考察し、国際舞台で活躍する人たちを応援する熱狂を巻き起し、自国をさらに愛していけるようなアプローチを見出す」

現時点では、いろんなことに興味が散漫している状態で、一つに絞ることができてない。ただ、自分の中ではこれらの興味は一つの大きな根っこの部分でつながっている。「人はいかに国を好きになれるか。当事者意識を持てるか」。国の文化形成の分野から学んでアプローチできればなと考えています。

 

 

現在の自分なんか挫折でも何でもない。

もっと勉強したい。たくさん、効率よく、楽しく。